Japanese Music

世界の民族音楽に目を向けていたら、そこに音楽的な満足感はあるものの、日本に住んでいる日本人の自分が、なぜもっとも身近にある音楽を撮っていないのかという、どこか宙ぶらりんな物足りなさを感じるようになっていた。
そんな時に、邦楽ジャーナルの田中編集長と知り合い、同誌にて毎月2ページのライブ写真の連載が始まった。

撮ることで、日本人としてもっとも体に馴染んでいなければおかしい音楽が、もっとも自分に馴染んでいないというズレを体で感じることになったが、けれど、そのズレは、僕にとって決して気持ちの悪いものではなく、むしろ、着地に成功したような心の穏やかさを感じている。